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原位置岩盤試験

1.目的(どんな仕事?)

土木構造物の建設において一番重要なことは、その土木構造物の重さを支えるための岩盤の強度が十分であるかです。

その岩盤の強度を調査する一手法が「原位置岩盤試験」です。この試験は、その名の通り、「原位置岩盤試験」=「実際に構造物が建設される原位置で直接実施される岩盤の試験」です。

この試験では、岩盤の変形特性(硬さ)や強度特性(強さ)を求めることができ、大規模構造物であるダムや橋梁、発電所等で多数実施されています。

2.概要(どんな試験があるの?)

原位置岩盤試験の代表的なものとして、岩盤の変形特性を調査する「岩盤変形試験」と岩盤の強度特性を調査する「岩盤せん断試験」があります。

左下の写真が岩盤変形試験であり、試験装置中央に設置したジャッキを伸張させ、岩盤を変形させることにより、岩盤に与えた荷重と変位を測定します。

次に、右下の写真が岩盤せん断試験であり、中央のコンクリートで囲まれた部分が試験体となります。試験時には、試験体左側に設置したジャッキを伸張させて試験体を破壊し、岩盤に与えた荷重と変位を測定します。

  • 岩盤変形試験
    岩盤変形試験
  • 岩盤せん断試験
    岩盤せん断試験

この原位置岩盤試験が実施される多くの場所は、土木構造物が設置される岩盤上であるために、調査坑の中であったり、大規模掘削されたトレンチの中となります。

このような環境の下で、1/1000mm精度で変位を測定するために、慎重に装置を組み立て、測定機器に様々な工夫をしています。技術を磨き、経験を積み重ねる毎日です。

この試験手法(テクニック)や成果は、地盤工学会や土木学会等の各方面での基準策定にも生かされております。